
カレンダーなどで、六曜の概念を知った方は多いでしょう。しかし、六曜がどのような意味を持っているか知らない方もまた多いのではないでしょうか。葬儀をいつとりおこなうか決める際には、この六曜が関係してくる場合があります。今回は、葬儀の日程を決めるときのポイントや、六曜の意味について解説します。
葬儀の日取りを決める際の基本ルール
葬儀の日取りを決める際の大まかなルールは、以下の通りです。まず、通夜をとりおこなう場合は、故人が亡くなった日の翌日の夜にすることが基本です。当日の夜では準備までの時間が短すぎて、親族や知人などが集まるのが困難になってしまいます。また、故人が息を引き取ってから24時間が経過するまでは火葬してはいけないと決まっていることも理由のひとつです。
しかし、死因によっては司法解剖が必要な場合もあり、これには時間がかかります。また、葬儀場や火葬場の空きがなく予約が取れない場合や、来てもらう僧侶の都合が合わない場合も少なくありません。このようなときは、通夜の日程を調整する必要があります。
そして、葬式は通夜の翌日におこないます。葬式、告別式、火葬までを同じ日におこなうことがほとんどです。
六曜別!葬儀の日取りに与える影響
六曜は中国で生まれたもので、その日の吉凶を占うものです。六曜には「先勝」「友引」「先負」「仏滅」「大安」「赤口」の6つがあります。旧暦の毎月1日にくる六曜が月ごとに決まっており、先述の順番で1日ごとに移り変わります。では、六曜にはそれぞれどのような意味があるのでしょうか。
先勝
まず、先勝(せんしょう、さきがち)には文字通り「先んずれば勝ち」という意味があり、なにごとにおいても吉日とされています。しかし、翌日が友引であるため、この日に通夜は基本的におこないません。午前中は吉、午後は凶となる日です。
友引
次に、友引(ともびき)です。友引は「凶事に友を引く」という意味があります。友引に葬儀などをとりおこなうと、親しい人を故人が道連れにしてしまうといわれるようになりました。そのため、火葬場や葬儀場が友引の日を休みとしている地域もあります。
先負
先負(せんぷ、さきまけ)は、先勝の逆で「先んずれば負け」という意味のある日です。午前中は凶、午後が吉となっています。仏滅
仏滅(ぶつめつ)は「仏も滅する凶日」という意味があります。何をするにも凶であるといわれる日であるため、結婚式などの祝い事や引っ越しなどは避けた方がよいとされています。しかし、通夜や葬儀をおこなうことに関しては問題ないとされています。
大安
大安(たいあん、だいあん)はよく聞く言葉ではないでしょうか。「大いに安し」という意味があり、何をおこなうにもよい日とされています。宝くじ売り場やパチンコ店などの賭け事の場でも、大安日というのぼりが出されているのを見かけます。大安は、葬儀とは特別関係はありません。
赤口
赤口(しゃっこう、せきぐち)は祝い事に関しては大凶とされています。赤という字から火や血などが連想されるため、火事、刃物などに気を付けるべきといわれています。しかし、赤口の日に葬儀をおこなうことは問題ないとされています。
葬儀の日程選びで押さえておくべきポイント
葬儀の日程を選ぶ際、六曜に注意をする場合が多いですが、それ以外にも押さえるべきポイントがあります。まずは、通夜や葬式に駆け付ける人が到着できる日程である必要があります。遠方から参列する場合もあるため、ある程度余裕のある日取りにするとよいでしょう。
また、葬儀会場や火葬場の予約がとれる日であるかも確認が必要です。友引の日などは葬儀場や火葬場が休みになっている地域もあり、そもそも葬儀をとりおこなうことができない場合があります。
時期によっては両方の予約が混みあっている可能性もあるため、事前にチェックしておきましょう。葬儀には、僧侶を招いて読経などをおこなってもらいます。
菩提寺がある家庭では菩提寺の僧侶に依頼をすることが一般的ですが、葬儀をおこないたい日に僧侶の都合がつかないこともあるでしょう。その場合は、日程をずらす必要があります。葬儀会社に僧侶の手配を依頼できる場合もあるため、日程選びに困った場合は依頼する葬儀会社の担当に相談するとよいでしょう。